青之丞のひとり旅日記

男一匹、ひとり旅。

沖縄ひとり旅 2022.4.22~24

ひとり旅をして、47都道府県のすべてを制覇しようと思う。妻との旅行はとても楽しい。なんの不満もない。どこへでも二人で行きたいと思う。

でも、ひとりの時間に向き合って、自分を見つめ直す機会を作ろうと思う。いままで見えなかった景色や風景、そして自分が見えるかもしれない。

まずは、沖縄を選んだ。年に数回必ず訪れる勝手知ったる行き慣れた場所。定宿に泊まると、ひとり感が薄れる可能性があると思い、初めてのホテル、ルネッサンスリゾートオキナワに泊まった。

ルネッサンスリゾートオキナワ

初日、残念ながら、天候はあまりよくない。機内では、雲の上にいるので、晴れていたが、地上は曇り。雨が降らないだけいい。

羽田空港から、那覇空港まで1648km。飛行機時間は2時間15分。自分の席につくと、飛行航路をモニターに表示。那覇空港には、11時過ぎに到着。まずは国際線ターミナルの「STEAKHOUSE88」でリブロースのステーキで腹ごしらえ。空港のレンタカーのバス乗り場でトヨタレンタカーに向かう。普段なら、車の貸与まで長くても30分もかからないのに、この日はかなりの時間がかかった。トヨタレンタカーは、空港にほど近いので時間のロスが少なくてすむ。

ひとりでいると、LINEが来ると必要以上に絡みたくなり、いつもより言葉が往復する。それに気付き、必要事項のみの返信にする。

車を借りてはじめに向かった場所は残波岬。断崖絶壁と灯台が美しい場所。岩に座って海を眺めていると時間が経つのを忘れてしまう。残波岬に向かう途中、定宿のホテル日航アリビラが見え、裏切ってしまったような気持ちと、沖縄に来ているのに素通りすることにさびしくおもう。

残波岬の断崖絶壁

残波岬灯台

残波岬は夕方の時間に来ると綺麗な夕焼けが楽しめる場所でもある。

次に向かった場所は、万座毛。象の鼻のような岩。万座毛という名前は、1万人が座れるくらい広い場所ということに由来しているらしい。数年前までは、土産屋はなく、入場料も払うことがなかった観光地らしからぬ場所だったが、今は、立派な土産屋と軽食が食べられる食堂が一体となった建物がある。入場料は100円。万座毛には10回くらいは訪れているが、空が青かった記憶がない。いつも曇りのイメージ。

象の鼻に見える万座毛

ひとりきままな旅なので、欲張らずにホテルにむかう。まだ午後4時ころだったが、はじめてのホテルなので、ホテル内や近くを歩いてみようと思った。

ホテルのチェックインカウンター

ホテルの外見は普通のホテルに見えるが、中に入ると屋上まで吹き抜けで、開放感があり、外見よりも中に入ったほうが豪華。チェックインをして、手荷物を少なくするために、事前に送った荷物を部屋に届けてもらってから、ホテル内を探索。ショップもすべて確認して、ビーチに足を伸ばす。沖縄の海でいちばん好きな海が恩納村の海なので、ホテルを選ぶのにホテル自体よりも立地、恩納のホテルに泊まりたかった。晴れた日の恩納ブルーはとても綺麗なのに、曇りの恩納ブルーに残念でしかたがない。海とホテルの敷地の狭間に堤防があり、その堤防の突端でボーッとすのがお気に入りになった。

堤防の突端から見える風景

円錐形の屋根の建物はこのホテルのレストランのひとつ。陽が暮れてきたので、部屋に戻る。ひとり旅でいちばん苦手なのが、ご飯を食べること。ホテルにもいくつもレストランがあったが、リゾートでひとりご飯はさびしくおもい、なかなかどこで食べるか決められないまま時間だけが過ぎていく。結局、ホテルのレストランではなく、アメリカン・ヴィレッジの「STEAKHOUSE88」の美浜店へ。ランチも空港の「STEAKHOUSE88」だったけど、肉は好物なのでそれはそれでよかった。22時過ぎに部屋の戻ると、シャワーを浴びて24時頃就寝した。あっという間に一日が終わってしまった。

 

翌朝は朝食をつけていたので、ホテルの「SAILFISH CAFE」でビュッフェ。自分の好きな具材を選んで、その場で焼いてもらえるオムレツが美味だった。コーンの具材を選びチーズをたっぷりとリクエストした。この日にまず向かったのは、世界遺産今帰仁城跡。58号線(ゴーパチ)を北上する。許田までだった高速道路が今帰仁まで延長していた。

世界遺産 今帰仁城

晴れていれば今帰仁から見える海も綺麗なのだが、この日も曇り空。経験上、沖縄は北に行けばいくほど晴れの確率が減る。最北端の辺戸岬は雨に降られることが多い気がする。今帰仁城跡の土産屋で絵を購入した。色使いが独特な素敵な絵。

今帰仁城跡の土産屋でみつけた運天肇さんの作品

今帰仁在住のアーティスト運天肇さんの絵に魅了され、フクギ並木から伊江島を望む絵を購入。これから今帰仁城跡に来るたびに1枚ずつ買い足していきたい。

フクギ並木の絵を買ったのは、フクギ並木が大好きで、次に行こうと思っていたところがフクギ並木だったから。美ら海水族館はいつも素通り。沖縄に移住できるなら、フクギ並木のあたりがいいと思っている。

フクギ並木

そもそもは風から建物をまもるために植えられたフクギ。フクギ並木から伊江島がみえるのだが、その海の色がとても美しく、沖縄の好きな場所のひとつ。この日は一日フルに使える唯一の日だったので、久しぶりに、やんばるに行ってみようと思っていた。県道からゴーパチにぶつかり、左折すればやんばる、右折すれば名護・恩納のところで、急にホテルに帰ることを選択。おそらく、一人でなければ左折をしていただろうに。のんびり気ままな旅なのでハンドルを右に切った。アンナ・ジ・エンドの「大人になって」を聴きながらホテルにむかう。テレビのCMで聴いたアンナ・ジ・エンドの声に魅了され、この旅は1曲リピートで聴きまくった。いつもは朝食を食べない生活なので、朝ごはんを食べると昼になっても食欲が湧かない。ましてや、ブッフェでたくさん食べたから、なおさらだ。とはいえ、このまま夕食まではきっともたないと思い、コンビニでサンドイッチを買って食す。ほんの数年前まで沖縄にセブン・イレブンはなかった。那覇に数店舗ができたのを見ていたが、那覇以外でもたまに見かけるようになった。

ホテルについて部屋に荷物を置くと、お気に入りの場所・堤防の突端に行く。ぼーっとしていると目の前に大きな岩があり、いつのまにか岩と自分を比べていた。僕は明日帰らなくてはならない、でも僕は行きたいところに行ける。岩は好きな所に行けないけれどずっと、僕の寿命よりも長く沖縄いることができる。どっちが幸せなのだろうか?若い頃なら、間違えなく自分が幸せと思えた。もちろん、いまも沖縄の海にいるだけの岩よりは自分でいたいと思うが、若い頃に比べると「絶対」と思える度合いは確実に減っている。岩も岩でそれなりに幸せなのかもしれないと思う。

気づくとだいぶ陽が暮れてきたので一度部屋に戻る。また、ひとり旅で一番苦手な食事の時間。今日こそ、ホテルのレストランで食べようかとホテルにもらったレストランリストを見るが、結局決められず、思い切って読谷の顔馴染みの焼肉屋に行くことにする。石垣牛の肉を楽しめる、そしてたまごスープが最高に美味しい店。結局、沖縄に来てから肉ばかり食べている。

最終日、11時にホテルをチェックアウトすると、レンタカーを返すために空港方面に向かう。早くレンタカーを返して、モノレールで那覇国際通りを散歩しようと思っていた。国際通りの周辺は、あまり駐車場もなく、車が渋滞するので、時間が決まっているモノレールのほうが、時間を有効に使える。レンタカーの返却場所に近いガソリンスタンドで満タンにして、車を返却する。バスで空港まで送ってもらい、大きな荷物を空港のコインロッカーに預け、モノレール乗り場に向かおうと空港からでたら、どしゃぶりの雨。傘ももっていないし、どしゃぶりの国際通りはまったく魅力的ではないので先に空港で土産を買って様子を見ることに。「黒糖カヌレほうき星」でいつものお気に入りにのカヌレを買い(空港店の店舗が移動していた)、雨は降り続いていたので、国際線の「Dear Okinawa」で玄米のパンケーキミックスを購入。依然、雨はどしゃぶり。国際通りはあきらめて、空港で時間をつぶすことにするが、土産をみるのも飽きて、仕方なく、また国際線のドトールに向かう。コロナ禍だからか、このドトールが混んでるところを見たことがない。喫煙スペースの席に座り、煙草を吸いながら時間をつぶした。

沖縄は「ホテル日航アリビラ」と決めて何十回も宿泊しており、アリビラメンバーズカードももらっている。そのカードのおかげで、チェックイン・チェックアウトは専用カウンターがあり、駐車場も正面玄関すぐ近く。他にもいろいろと優遇していただいている有難さに、改めて感謝の想いを強くした。自分の居場所はアリビラだと実感した。読谷の焼き肉屋に行った帰りに、アリビラに寄ってみたが、宿泊してない肩身の狭さからさびしい想いをした。一方、ルネッサンスリゾートオキナワのアリビラにはない気配りにも気づくことができた。たまには違うホテルに泊まるのもありだなと思った。

ひさしぶりのひとり旅。最初の旅を沖縄にしたのがよかったのか、悪かったのか。車を運転してても、海を見ていても、以前沖縄に来たことを思い出す。沖縄を知っているだけに、本当の意味でのひとり旅ではなかったのかもしれない。

一人旅をして気づいたこと

  • 独り言多くなる
  • 気に入った場所を見つけると、そこにいる時間がながくなる。
  • もの思いに耽る時間が多くなる。

羽田空港8:20発 JAL905便  那覇空港11:10着

那覇空港15:45発 JAL914便 羽田空港18:10着

宿泊 ルネッサンスリゾートオキナワ

この旅でヘビロテで聴いた曲        アイナ・ジ・エンド 「大人になって」